カンフー映画としてのお薦め度 ★★★☆☆☆☆☆☆☆
サモ・ハン・が明朝の初代皇帝、朱元璋を演じたカーター・ワン共演のカンフーコメディドラマ!!





作品紹介
日本劇場未公開 VHSリリースのみ ビデオ題 デブゴンの太閤記
今回ご紹介するのはお馴染み、(デブゴン)こと、サモ・ハンキンポーが珍しく明朝初代皇帝、朱元璋を演じた歴史カンフーアクションです。
それでは、まずはあらすじから、
貧しい農家で生まれた朱元璋(サモ・ハンキンポー)は、元朝による政治混乱のせいで、両親を飢えでなくし、天涯孤独となっていた。
ある日、出会った皇覚寺の和尚に、将来を期待され、寺で住み込みで働くこととなる。
しかし、そこは皇帝の座を狙う陳(カーター・ワン)が支配する地域だった。
強欲で嫉妬深い陳は、朱元璋の才能をいち早く見抜き、その存在を疎んでいた。
やがて、その嫉妬は殺意へと変わり、朱元璋暗殺のための刺客を送ることとなる。

本作はサモ・ハン作品の中でも異色作となっていて、いつものカンフーメインの物語ではなく、明朝を起こした朱元璋という歴史上実在する人物の立身出世物語となっています。
とはいえ、そんなに難しいストーリーではなく、基本はいつものカンフーコメディ作品です。
ただ、今回は歴史ものであるため、カンフーはありますが、あくまでドラマの味付け的な扱いとなっています。
この時代の中国の歴史に詳しくないので、はっきりとは分かりませんが、恐らく、物語自体は、ほとんど創作したストーリーではないかと思います。
ですので、結局ストーリーよりもカンフーアクションがメインの魅力にはなってくるのですが、、。
本作の製作年度は1978年で台湾製作という事で、後に生まれるサモハン監督の傑作群の直前ぐらいに製作された作品です。
ですので、まだ少し模索気味というか、キレのあるサモ・ハンアクションのまさに発展途上中と、いった感じのアクションとなっています。
共演がカーター・ワンという事で(アンジェラ・マオの女活殺拳)などでも共演のあった間柄での出演で、その当時のスタントマン的なアクションから、サモ・ハン独自のアクションに発展していっている、最中といった印象を受けます。
そういった状況プラス、歴史ものという事でこの時期のサモ・ハン作品としては最も異色作品といえると思われます。
カーター・ワンとのバトルは前半、中盤、ラストちょっと前と合計3回ありますので、アクション的にはそこがメインの魅力になってくると思います。

ただ、カーター・ワンとの最後のバトルが作品としてのラストバトルではなく、その戦いのあとに仲間内にいた女スパイと尊敬していた将軍とのちょっとした戦いが何故かラストになっていて、テンションの高ぶりが削がれてしまいます。

別にその戦いをサモ・ハンとカーター・ワンとの戦いの前に描いていても全く問題ないような気がしますので、全くの謎の展開です。
それでも、いつもお馴染みのディーン・セキのおバカ演技が観れたり、その後は共演のなかったカーター・ワンとの貴重なバトルが3回もあったり、珍しい歴史ものでのサモ・ハンカンフーアクションが観れたり、と本作特有の魅力も散見される貴重な作品となっています。

本作のソフトはVHSのみでDVDやブルーレイの発売はありませんが、輸入盤や動画配信などで見かける事もありますので、ご興味ありましたら、ご鑑賞ください。


作品情報
1978年製作 台湾製作 カンフーアクション
監督・製作総指揮 カム・ヨン
出演 サモ・ハンキンポー、カーター・ワン


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