DAY ZERO デイ・ゼロ(DAY ZERO)82分

投稿者: | 2023年11月22日

おすすめ度 ★★★★★☆☆☆☆☆

総合格闘技元王者、ブランドン・ヴェラが、妻子を守るためにゾンビ無双を展開する、キャラクターやドラマがしっかりと描かれたフィリピン製ゾンビアクション!!

作品紹介

日本劇場未公開

今回ご紹介する作品は、総合格闘技の元王者ブランドン・ヴェラが主演したゾンビホラーアクション作品です。

それでは、まずはあらすじから、

フィリピンの市街地で、謎のゾンビウィルスが発生し、その爆発的な感染は、元特殊部隊のスキルを持つ囚人エモンが収監されている監獄にも押し寄せてきた。

看守が感染した事をきっかけに、急速に感染が広がる監獄を脱出したエモンは、妻子の待つアパートへと向かい、そこで生き残りの住民達と共に壮絶なゾンビとの戦いに挑む!?

元総合格闘技王者ブランドン・ヴェラが主演したフィリピン製作のゾンビアクション作品です。

監督は、(THE GHOSTING)等のホラー作品で、フィリピンで活躍するジェイム・デ・グスマンで、ホラー作品が得意な監督らしく、

アクション性とドラマ性、そしてグロさもしっかりとバランス良く融合した世界観を創造しています。

ジェイエム・デ・グスマン

製作は、(バイバスト)や(ABC・オブ・デス2)、(牢獄処刑人)等、多くの話題作の監督として知られるエリック・マッティが担当しています。

エリック・マッティ

主演は、本作製作のエリック・マッティ監督作品(バイバスト)にも出演している総合格闘技の元ONE世界ヘビー級王者、ブランドン・ヴェラで、

その身体能力を活かしたゾンビ無双が本作の見所となっています。

ブランドン・ヴェラ
ブランドン・ヴェラ

相棒役で、(Da One That Ghost Away)等多くのフィリピン製作作品で活躍しているペペ・エレーラが登場し、ブランドン・ヴェラとの名コンビぶりを発揮していきます。

ペペ・エレーラ
ペペ・エレーラ

で、ブランドン・ヴェラの奥さん役で、元ミスユニバース、フィリピン大会の優勝者で、(UNEXPECTEDLY YOURS)等の映画作品にも出演している、

メアリー・ジーン・ラスティモーサが登場し、娘を守りながらゾンビと戦います。

メアリー・ジーン・ラスティモーサ
メアリー・ジーン・ラスティモーサ

という、フィリピンで人気のスタッフ・キャストが集結した本作の物語は、デング熱の流行によって、フィリピンの街がダメージを受けている、

という不穏な空気がサラっと描かれながらも、まずは主人公であるブランドン・ヴェラが投獄されている刑務所が舞台となり、

そこで親友のペペ・エレーラとの友情や、ペペを狙う悪党グループとのバトル、

合間に挿入される奥さんとの電話での会話や、奥さんと二人暮らし中の幼い娘とのやり取り、

そしてブランドンは、娘とは手話で会話しているが、まだ間違い気味で、父親を鹿と表現してしまう等の

ちょっとしたエピソードとキャラクター紹介等が、短い時間で実に自然に描かれていきます。

この人物描写と状況の説明が非常に上手く表現されていますので、ゾンビ映画という非現実的な世界観にもしっかりと感情移入できるようになっています。

で、囚人ものとして始まった本作ですが、フィリピン市街ではデング熱が、さらに変異して感染者が狂暴化する、

というゾンビワールドのような状態になってしまう、という世紀末的な状況に陥り、その余波が、隔離施設である監獄にも押し寄せてきて、

看守がゾンビ化したことをきっかけに、監獄の中にまで感染者が押し寄せてきます。

で、勿論ブランドンですので、ゾンビを粉砕しつつも、地獄と化した監獄をゾンビを粉砕しつつ脱出し、愛する妻子の下へと急ぐことになります。

で、ペペももう自由の身ですが、今まで監獄内で助けてもらった恩を返すべく、ブランドンと行動を共にし、一緒にブランドン宅のマンションへと向かいます。

で、到着してみると、建物内も既に危険な状態で、ゾンビが徘徊していますが、とりあえず妻子の安否を確認するために自身の部屋のある7階へと向かうと、

部屋に妻子は見当たりませんが、途中住民の少年を助ける事になり、行動を共にしている内に他の生き残りの住民とともに、やっと妻子と出会う事になります。

で、数名の個性的な住民となんとか合流したブランドン達ですが、食料も限られ、そんなに長期間籠城することもできない、

という事で、安全地帯とされている土地まで移動しようという事になりますが、体を休めていると住民の中の一人が具合が悪くなり、、、、

という感じで、後半にかけてゾンビバトルが過熱していく事になります。

82分という近年の配信専用中国映画並みに短い上映時間で、世界観の説明自体は少な目ながらも、冒頭からしっかりと人物描写とドラマが描かれているために没入感は高く、

そのため前半ではほぼ善人しか登場しなかった物語が、中盤の出来事以降の壮絶なゾンビバトル+αな展開にしっかりと活かされていきます。

手話のエピソード等も、ベタではありますが、クライマックスでは、グッとくるエピソードに活かされて、ドラマ部分を非常に盛り上げていきます。

アクションに関しても、勿論本物の格闘家ですので、アクションのキレは凄まじく、重そうなパンチとキックの連続が、

ゾンビキャストが心配される程にビシッと決まります。

という感じで、非常に低予算で、舞台となる場所も、ほぼ監獄とマンション(しかもほとんど同じ廊下)という制限された場所でのドラマですが、

ツボを押さえたドラマ演出と売りとなるブランドンのアクション、そしてゾンビ映画としてのしっかりとしたグロさ、

がバランス良く融合された見所の多い作品となっていますので、ゾンビ映画好き、ホラー映画好きの方等、ご鑑賞されてみてはいかがでしょうか。

作品情報

2022年製作 フィリピン製作 ゾンビホラー

監督 ジェイエム・デ・グスマン 製作 エリック・マッティ

出演 ブランドン・ヴェラ、ペペ・エレーラ、メアリー・ジーン・ラスティモーサ、ジョーイ・マルケス

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