【香港映画】軍鶏shamo (軍雞SHAMO)106分

投稿者: | 2024年10月26日

おすすめ度 ★★☆☆☆☆☆☆☆☆

日本の橋本以蔵原作の人気コミックを、ショーン・ユー主演、ソイ・チェン監督で実際映像化した、香港・日本合作によるバイオレンスアクション!!

作品紹介

2008年5月3日公開

今回ご紹介する作品は、ソイ・チェンが監督し、ショーン・ユーが主演した、日本のコミックを映画化したバイオレンス格闘アクション作品です。

それでは、まずはあらすじから、

ある幸せそうな四人の家族の平和な日常を壊したのは、その家族の一員である16歳の高校生亮だった。

亮は、突然両親を殺害し、少年院に送られる事になるが、許されない罪を犯した亮は、周りの少年や院長から虐められ、まさに地獄の日々が始まった。

しかし、伝説の格闘家、黒川と出会った亮は、自らを鍛える事で野獣のような本能を目覚めさせていく。

そして、刑期を終えた亮は、妹の行方を捜しつつ、世界格闘技トーナメント、最強のチャンピオン、菅原直人に挑戦する!?

監督は、(アクシデント意外)(詳しくはこちら)や(トワイライトウォリアーズ)等のソイ・チェン監督で、日本のイメージに捉われない荒々しい世界観を創造しています。

ソイ・チェン

主人公の狂暴な青年、成嶋亮役で、(モーターウェイ)や(かちこみ!ドラゴンタイガーゲート)等の、

ショーン・ユーが登場し、荒々しい青年を演じています。

ショーン・ユー

で、主人公の空手の師匠となる男、黒川役で、ジョニー・トー監督の(ザ・ミッション非情の街)や(エグザイル/絆)等の

フランシス・ンが登場し、主人公を導いていきます。

フランシス・ン

で、主人公を格闘技大会に導く黒社会のボス、望月役で、(帰って来たドラゴン)(詳しくはこちら)や、(カンフーハッスル)(詳しくはこちら)等の

ブルース・リャンが登場し、少しですがアクションも披露しています。

ブルース・リャン

で、望月のライバルである黒社会のボス山崎役で、ジャッキー・チェンの(スキップトレース)や(夜の上海)等の

ディラン・クオが登場し、主人公が格闘技の世界に入るきっかけを作ります。

ディラン・クオ

で、主人公と行動を共にすることになる女性、小恵役で、マックス・チャン主演の(無敵のドラゴン)や(姉御anego)等の

アニー・リウが登場し、主人公をサポートしていきます。

アニー・リウ

で、格闘技大会で、主人公のライバルとなる選手・菅原役で、日本から、(忍者NINJA)や(武勇伝)等の映画作品にも出演している格闘家、

魔裟斗が登場し、主人公と激闘を繰り広げます。

魔裟斗

で、主人公が入る少年院長役で、ジェット・リー主演の(ローグアサシン)や日本・香港合作の(さそり)等、

国際的に活躍している石橋凌が登場し、主人公を追い詰めていきます。

石橋凌

そんなスタッフ・キャストが製作した本作の物語は、ある裕福そうな四人家族の屋敷で長男による両親惨殺事件が発生し、

逮捕された16歳の少年・成嶋亮(ショーン・ユー)が、少年院に護送されてくるシーンから始まります。

両親殺害という許されない罪を犯した亮への周りの当たりは厳しく、少年院長(石橋凌)も、亮を激しく憎み、

収監されている少年たちを煽って、亮を苛め抜いていきます。

収監されるなり、殴る蹴るの暴行を加えられ、身も心もボロボロになっていく亮は、ついにその苦痛から逃れるため、自ら命を絶とうとしますが、

その現場に偶然居合わせた空手の達人・黒川(フランシス・ン)が、思い留まらせて、虐めに対抗して行くための空手の手ほどきをしていきます。

それ以来、空手の訓練に打ち込み、めきめきと腕を上げていった亮は、ついに、自分自身の手で身を守る方法を手に入れ、

壮絶な虐めを受けていた、周りの少年たちを圧倒してきます。

しかし、そんな強さを身につけていく亮に脅威を感じた院長は、黒川に亮抹殺指令を出します。

不本意ながらも亮の命を奪おうと、戦いを挑む黒川ですが、結局は、命を取るところまでは行かずに、亮は出所する事になります。

それから3年の月日が流れ、男娼として生計を建てている亮は、出所以来、ずっと妹・夏美を探し続けていますが、

どうしても見つからずに、風俗系のサイトに上がっていた情報を頼りに、歓楽街へと足を運びます。

しかし、そこにいたのは、夏美と名乗る別人・小恵(アニー・リウ)で、妹捜索もそこで一旦ストップしてしまいます。

自暴自棄になる亮は、男娼ビジネスをまとめる黒社会組織のボス山崎(ディラン・クオ)の部下達と、勤務態度についてひと悶着あり、

バイオレンスな激闘を展開している内に、戦いの場所が偶然、山崎が育てた選手が参加している格闘技大会【リーサルファイト】の会場へと雪崩れ込み、

チャンピオンの菅原(魔裟斗)が戦っている会場で、亮もチンピラたちと激闘を繰り広げる事になります。

しかし、あまりに多勢に無勢のために、リンチ状態になった亮は、しこたま攻撃を喰らった上に、動けなくなったところを、

ズボンを膝上ぐらいまでずらされて、赤パンをさらけ出されて、それをカメラでズーム撮影されて会場の巨大スクリーンに晒される

という、屈辱的な仕打ちを受けます。

で、その後、身体が回復した亮は、赤パンを晒されたチンピラたちにお礼参りに向かい、暴力で返礼していきますが、

そこに、ついにボスである山崎が現れて、自身が経営する空手道場に亮を誘います。

亮の強さを見込んだ山崎ですが、そこに同門の別グループに属するボス・望月(ブルース・リャン)が現れて、山崎を空手界の恥だと蔑んで叩きのめしてしまいます。

そして、亮に【リーサルファイト】への出場を約束し、人気選手ランカとの公式戦がいきなり決まります。

試合が決まった亮は、そこから厳しい特訓を開始しますが、そこで刑期を終えて出所してきた空手の師匠・黒川と再会し、一撃必殺の指導を受けます。

で、ついに試合当日、格闘技選手としての人生を歩み始める亮ですが、その入場中に何者かの策略によって、

亮が、警察に補導されている映像を流され、両親の殺害犯だという事が世間に知られてしまいます。

デビュー戦から、観客からの大帰れコールを喰らう亮ですが、そんな事は気にも留めずに、試合が始まります。

しかし、対戦相手のランカとの実力差は激しく、攻撃をほとんど喰らってしまい、試合は終始劣勢のまま流れていきます。

なんとか耐え忍び、ついに隙を突いて一撃必殺の蹴りを相手の眼にめり込ませてダウンを奪う亮ですが、

反則ではないものの、スポーツマンシップを無視した相手の命を直接奪いに行くような残酷な技に、会場は大ブーイングの嵐な上に、試合は無効となって、いきなり追放されてしまいます。

しかし、どうしてもチャンピオンの菅原と勝負したい亮は、菅原の彼女を拉致し、人質に取って、菅原に勝負を挑む、という、姑息な手段で、

無理矢理試合をセッティングさせて、ついにチャンピオンとの大試合に挑む事になる、、、、、、、というのが大体の大筋となっています。

橋本以蔵原作の人気コミックを香港と日本合作で製作した、バイオレンス格闘アクション作品です。

香港・日本合作ではありますが、キャストのメインは香港側で、舞台も一応日本の様で、登場人物達にも日本の名前が付けられています。

ただ、言語は100%広東語で、少年院や歓楽街等、街の雰囲気も純日本というよりは、なんとなく無国籍っぽい雰囲気の香る世界観となっています。

ですので、正直最初から最後まで、違和感はずっと存在しますが、そこをショーン・ユーの野獣のような勢いのある魅力と、

その後、大作系の監督へと成長して行くソイ・チェン監督の意外に凝った映像センス(逆光とか多し)、

そしてカンフー、空手、ムエタイ等の格闘技を混ぜたような、しっかり目のアクションで、逆に他の作品には無いような独特の魅力を放つ世界観となっています。

あまりに荒唐無稽過ぎても白けてしまいますし、香港風味過ぎると単なるカンフー映画になってしまいますので、結構絶妙なバランス感覚での映像表現となっています。

ショーン・ユーも前年の(かちこみ!ドラゴンタイガーゲート)で、ドニーにしごかれて会得した格闘技スキルを駆使して、

キレのあるしっかりとしたアクションを披露し、伝説のハイキッカー、ブルース・リャンも、出番は少な目ながらも、ちょっとしたアクションで、

あの軽いステップから繰り出す素早いアクションを披露し、渋みを増したフランシス・ンも、達人として堂々とアクションを披露しています。

個人的にはあまりアクション向きではないディラン・クオのアクションを入れるなら、端折られてしまう物語展開を補うようなエピソードを、

もう少し描いてもらえれば、作品世界にもっと引き込まれたと思うのですが、どうでしょうか。

ディラン・クオVSブルース・リャンほどワクワクしない対決はないですね、、

原作では、この後中国編に突入するようですので、もしかすると、日本以外のアジアで人気があるのは、このあとの物語のような気もしますが、

どうも、コミックの方の原作者と作画の先生同士の間で、色々とあったようですので、なかなかこの後の物語を描くのは難しいのかもしれません。

妹『揉めた?』

本作に関していえば、原作者が製作総指揮と脚本も担当しているので、意向がかなり反映されている物語ではありそうですが、

超個人的には、主人公のキャラクターが、あまりに感情移入しにくい人間性になっていて、それが終わりまで続いてしまいますので、

正直、主人公がピンチになろうと何だろうと、応援する気にさらさらなれない、という点が、どうしても最後まで気になって仕方ありませんでした。

冒頭から大事件を起こす主人公ですが、原作を読んでいなくても、予想がつくような理由で、事件の真相が後半になって明らかになりますが、

そうだとしても、少年院から出所して、そこから金髪不良少年になるまでの3年間の描写が全く描かれませんので、

何を考えているのかさえ理解できずに、とにかくずっと喧嘩している、という感じで、その戦いの中で何かを得たり等の成長が全く描かれません。

そういうキャラクターだと、言われれば、そうなのかもしれませんが、唯一の行動理由であるはずの妹のエピソードも印象が薄く、

もう少し、他人に対して野獣のような態度をとる主人公も、妹の前では人間性を取り戻す、等のエピソードが挿入されれば、感情移入も素直にできそうなのですが、どうでしょうか。

という事で、香港・日本合作で、絶妙なバランス感覚で描かれた、ショーン・ユーの魅力が詰まったバイオレンス格闘アクションとなっていますので、

香港映画好きの方や、アクション映画好きの方等、ご鑑賞されてみてはいかがでしょうか。

作品情報

2007年製作 香港・日本製作 アクション

監督 ソイ・チェン 製作 松下順一 原作・製作総指揮・脚本 橋本以蔵

出演 ショーン・ユー、ディラン・クオ、ブルース・リャン、魔裟斗、石橋凌、フランシス・ン、アニー・リウ、テリー・クワン、ペイ・ペイ

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