お薦め度 ★★★★☆☆☆☆☆☆
逃げ場の無い360度全方位からの総攻撃！！アフガニスタンで実際に起きた史上最悪の戦闘と言われた【カムデシュの戦い】を史実を基に忠実に映画化！！
作品紹介
2021年3月12日公開
今回ご紹介するのは、スコット・イーストウッド、ケイレブ・ランドリー・ジョーンズ、オーランド・ブルーム豪華共演の戦争アクション作品です。
それでは、まずはあらすじから、
アフガニスタン北東部のキーティング前哨基地。
ロメシャ2等軍曹（スコット・イーストウッド）は、その基地に着任早々に驚愕する。
その基地は四方を山に囲まれた谷に存在して、敵であるタリバン兵にいつ総攻撃されてもおかしくないような、不利な状況に位置していたのだった。
そんな前哨基地での戦いの日々が続く中、ついにタリバンによる総攻撃が開始された！？
2009年10月3日のアフガニスタンで、実施に起こったタリバンとの壮絶な戦闘の映画化作品です。
タイトルのアウトポストとは敵地に設置する前哨基地の事です。
製作はミレニアムピクチャーズですので、Ｂ級よりのセガール作品や、ヴァンダム作品などのような軽めの戦争アクションと予想しながら鑑賞しましたが、
前半こそ、割と軽めの日常の戦闘が描かれていましたが、後半は一変して、壮絶な戦闘が、あくまでリアルに演出されていて、観ている側もまるでそこにいるかのような臨場感の伝わる作品となっていました。
個人的にはコマンドーのようなエンターテイメント系のミリタリーアクションや、
近年のランボーのように、リアルというより残酷なシーンを描くことをある程度作品の見どころにしているような作品は多く鑑賞してきましたが、
本作のような実話の映画化の実際の戦闘を描いた作品は、まだまだ鑑賞している作品も多くはありませんので、本作の戦闘シーンの緊迫感のある演出が延々と続く演出に心拍数も結構上がってしまいました。
それほどに緊迫感のある演出でした。
そこは、やはり地獄のような様相で、精神的にも恐らく、物事を冷静に判断できる状態はとっくに過ぎてしまい、ただただ、血を流して倒れていく仲間を助けて、敵を倒さなければならない、
という使命感だけが残り、その行動が安全か、危険かなどの判断もできなくなってくるようです。
そんな地獄が、前半の冗談を言いながら、割と軽めに戦闘をこなしていた日々と対比されて、より地獄状態が浮き彫りになります。
まさにこの地獄のようなこの前哨基地は、その山に囲まれた戦略的に明らかに不利な状況の場所に設置している時点で、
総攻撃を懸けられれば、あっという間に地獄になる事が決まっているような場所だったようです。
後半の地獄のような戦闘シーンはキャストそれぞれの好演も光り、非常に緊迫感のあるシーンとなっています。
演じるスコット・イーストウッドも近年はヒーロー的な役柄も増え、父親のクリント・イーストウッドのような役柄を演じていますが、
個人的には一応助演的な役柄だった、ケイレブ・ランドリー・ジョーンズが一番光っていたように感じました。
（スリー・ビルボード）や、（ゲットアウト）などでも名演技を披露していましたが、本作でも繊細ながらも、いざ戦闘状態に入ると戦場をかけずり廻って、
補充兵（多分）として各兵士たちに弾薬を配り廻り、いざとなれば銃を持って戦う、という戦争映画でもあまりスポットを浴びる事の少ない補佐的な役目をもった兵士として
非常に説得力のある繊細な演技を披露していました。
そのあまりの極限の状態から、戦闘後に精神科のカウンセリングを受けるまでになる兵士をスコット・イーストウッドのヒーロー的な役柄とは違った魅力で演じていました。
という事で、実話を基にした戦争アクション作品ですので、後半緊迫感があり過ぎてへとへとになってしまいますが、ミリタリーもの好きの方でしたら結構ハマれる作品となっていますので、
ご鑑賞されてみてはいかがでしょうか。
ケイレブ・ランドリー・ジョーンズには今後も期待したいですね。
作品情報
2020年製作 アメリカ製作 戦争アクション
監督 ロッド・ルーリー
出演 スコット・イーストウッド、ケイレブ・ランドリー・ジョーンズ、オーランド・ブルーム、ジャック・ケシー、マイロ・ギブソン
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