お薦め度 ★☆☆☆☆☆☆☆☆☆
ドニー・イェン主演、ツイ・ハーク主演のリメイクではなく、人気原作小説の中国スタッフ・キャストメインの再映画化作品。
作品紹介
2021年1月29日公開
今回ご紹介するのは、人気小説(七剣下天山)の再映像化作品です。
それでは、まずはあらすじから、
1644年、天下を自由に操る事ができると言われている修羅眼を手に入れるために各流派で争いが起きていた。
その争いの中、修羅眼を手にした修羅王が覚醒、暴虐の限りを作りしていた。
さらに天下をその手に収めるために必要な七つの剣を手に入れるために、天山へと向かっていた!?
(セブンソード)という事で、ツイ・ハーク監督、ドニー・イェン主演の武侠アクションのリメイクを期待しましたが、
本作は武侠小説(七剣下天山)の再映像化で、ツイ・ハーク版とは全く違う内容となっています。
というよりも、ツイ・ハーク版が、割と原作を改変した、ほとんどオリジナル作品のようになっていましたので、
どちらかというと本作の方が原作に近い作品となっています。
この原作は過去にも何度も映像化されているようで、日本ではチウ・マンチク主演のテレビシリーズがDVDも発売されました。
という事で、現代のVFXを使って本格的に映像化となった本作ですが、
上下巻の原作小説を90分の上映時間に収める事自体に無理があるようで、かなり展開を端折った結果、
テレビドラマの総集編のような構成の作品になっています。
回想シーンなども途中で入りますので、もしかしたら、もっと長い完全版が存在するのかもしれませんが、
それで説明のつくような端折り方でもないような気もします。
本編中かなりの時間を因果関係を説明する事に割かれているうえに、
人物関係などが、まるでこの世界の物語を既に当然知っている事のように描かれていきます。
ですので、非常に物語に入りにくく、後半にならないと、主人公の顔が変わっている事さえ気づきませんでした。
香港・中国では有名な原作小説ですが、日本では、一応原作の翻訳は出版されていますが、それほど有名ではありませんので、
なかなか、この当然知っている体で進められる物語展開に入り込めない人は多いのではないでしょうか。
日本ではどちらかと言うと原作より、ツイ・ハーク版公開後も大活躍を続けているドニー・イェンが過去に主演した武侠作品という位置づけの方が有名だと思われますので、
本作との内容の違いプラス、物語展開の置いてけぼり感にがっかりする方も多いかと思われます。
期待通りの内容でなくても、熱い展開があれば、それはそれで良いのですが、中盤あたりからはシンプルなラブロマンス展開に入ってしまい、
そのまま、ラスボス対決、となってしまいます。
アクション面でも、中国スタッフ・キャスト作品に良くありがちな、ワイヤーでゆらゆら揺られて吊られている感満載の、強さを全く感じさせないアクションメインで、
期待のVFXも残念ながら、それほど目を引くものではありませんでした。
物語的には、これからが面白くなりそう、という感じで終幕となっていますので、続編が製作されそうな気がしますが、
日本で観れるかどうか、はちょっと厳しいかもしれません。
という事で、ツイ・ハーク版のようなヒロイックな武侠ロマン作品を期待した方はがっかりするかもしれませんが、
イケメンが宙を舞う武侠ラブロマンスを観たい、といった方でしたら、楽しめる作品かもしれませんので、ご鑑賞されてみてはいかがでしょうか。
それにしても、七剣を集めて悪者を退治する物語のはずですが、前半の段階で悪者軍団が5本すでに集めてしまっている、という端折り方はないんじゃないでしょうか。
というより、それぞれの流派の争いとか、七剣の話がそれほど大事に描かれていないような、、、。
作品情報
2019年製作 中国製作 ファンタジーアクション
監督 フランシス・ナム
出演 チャン・チュオ・ウェン、チェン・ジエ、アンズイー
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