【推薦!カンフー映画】帰って来たドラゴン(神龍小虎闖江湖CALL ME DRAGON)89分

投稿者: | 2024年5月31日

カンフー映画としてのおすすめ度 ★★★★★★★★☆☆

若きブルース・リャンと和製ドラゴン・倉田保昭が、秘宝をかけて大激突する、カンフー映画史に残る名勝負が光る傑作カンフーアクション!!

作品紹介

1974年3月21日公開

2024年7月26日 再公開

今回ご紹介する作品は、ブルース・リャン倉田保昭の名勝負が熱い傑作カンフーアクション作品です。

それでは、まずはあらすじから、

悪党イムが牛耳る無法地帯と化した金沙村に、悪党を制裁して回っている正義の拳士ドラゴンが現れた。

早速悪党に制裁を加えるドラゴンだったが、そこに女性格闘家イーグルも姿を現し、ドラゴンに接近してきた。

実は、2人の目的は、その街で取引されるチベット寺院から盗まれた秘宝シルバーパールで、その取引のためにやってきた殺人空手の使い手ブラックジャガーに、秘宝を奪うための戦いを挑むのだった!?

監督・製作・脚本は、(南拳北腿)(詳しくはこちら)シリーズや(無敵のゴッドファーザー ドラゴン世界を征く)(詳しくはこちら)等の

ウー・スーユエンで、名作カンフー映画を多数世に送り出したその手腕の光る名勝負を演出しています。

ウー・スーユエン

主演は、(神拳ヤングボディガード)や(燃えよ!じじいドラゴン)等のブルース・リャンで、まだまだ若々しい時期の

キレのある爽快感満載のアクションを披露しています。

本作のブルース・リャン
ブルース・リャン

で、その宿敵となる悪の拳士ジャガー役で、(復讐のドラゴン)(詳しくはこちら)や(少林寺VS忍者)等の

倉田保昭が登場し、キレのあるアクションで、ブルース・リャンを追い詰めていきます。

本作の倉田保昭
倉田保昭

で、ブルースの舎弟となる少年役で、(鬼喰う鬼)(詳しくはこちら)や(佛掌皇爺)(詳しくはこちら)等の

マン・ホイが登場し、かなり幼い年頃ですが、既にしっかりとしたアクションを披露しています。

本作のマン・ホイ
マン・ホイ

で、もう一人の舎弟役で、(ドラゴンズクロウ)(詳しくはこちら)や(醉馬拳クレージーホース)(詳しくはこちら)等の

ハン・クオチョイが登場し、こちらも身軽なカンフーで、マン・ホイと名コンビぶりを発揮しています。

本作のハン・クォチョイ
ハン・クォチョイ

で、ブルースのライバルとして登場しつつ友情を交わしていくレディドラゴン役で、チョウ・ユンファ、ジョイ・ウォン共演の(傷だらけのメロディー)(詳しくはこちら)や、

霊幻道士)(詳しくはこちら)等のウォン・ワンシーが登場し、華麗なアクションを披露しています。

本作のウォン・ワンシー
ウォン・ワンシー

そんなスタッフ・キャストで製作された本作の物語は、荒野を歩くドラゴン(ブルース・リャン)の前に、

悪党グループが立ちはだかるシーンから始まります。

いきなりのアクションシーンですが、この分かり易い冒頭で、ドラゴンは正義の人で、悪人を次から次へと叩きのめしているために、

色んな悪人から命を狙われている事がさらっと説明されます。

恐らく悪党を退治しながら街から街へと渡り歩く風来坊のようで、職業など、それ以上の説明はありませんが、

正義のドラゴンとして存在しているだけで、悪党からすると目障りな存在なので、

ドラゴンの征く所、常に災い事はついて回っている、という非常にシンプル且つ、カンフー映画の主人公としては、必要十分なヒーロー設定となっています。

で、悪党を、りんごをまるかじりしながら一掃したドラゴンは、街へと向かいますが、その道中で、2人組の詐欺師少年(マン・ホイ&ハン・クォチョイ)と出会います。

ただ、騙す側と騙される側として出会った3人ですが、ドラゴンのカッコ良さに憧れた2人は、ドラゴンに弟子入り(舎弟入り?)し、旅を共にすることになります。

さっきまで、犯罪者だった二人ですが、正義のドラゴンの舎弟になった事で、完全に正義の人に様変わりし、ドラゴンをサポートしていく事になります。

で、そんなドラゴンは、ついに目的地にやってきますが、その街(金沙村)は、人身売買や、暴力、略奪等、なんでもありの無法地帯で、

着いて早々に、無垢な子供を奴隷のように扱う目的で連れにやって来た二人組のオッサンが、今まさにロープで子供を連れ去ろうしている現場に遭遇します。

で、既に正義の人になっているマン&ハンのコンビが、なんだかんだと割って入り、子供を逃がしてあげます。

そんな犯罪が当然のように行われている街ですが、ドラゴンの目的は、実は、その街を牛耳るイムが、近々チベットの寺院から盗まれた秘宝・シルバーパールの売買を行うらしい、

という情報を頼りに、そのパールを奪うためにこの街にやってきたことが分かります。

で、まずはイムの屋敷を訪れ、自身が捜査官だとハッタリをかまして、賄賂を要求する、という正義の人とは思えない入り込み方で、イムに近づいていきます。

そうこうしている内に、パールを売買するために持参してやってきたブラックジャガー(倉田保昭)が姿を現し、

さらに、ドラゴンに人身売買を邪魔された二人組のオッサンに雇われたレディドラゴン、ウォン・ワンシーもパール争奪に絡みだし、

ドラゴン、ブラックジャガー、そしてレディドラゴンの三つ巴の戦いが始まる、、、、

、、、、というのが、大体の大筋となっています。

非常にシンプルな物語展開で、分かり易く正義と悪が激突するのですが、無法地帯と化している街を舞台にする事で、

さらにドラゴンと舎弟二人の正義ぶりが際立ち、逆にそんなに悪党ぶりが描かれるわけでもないのにその街に溶け込んでいる事で、和製ドラゴンの悪役ぶりも際立ちます。

中盤以降は、この二人の対決と、レディドラゴンの危なっかしい活躍が見所で、三つ巴の戦いになりながらも、

途中からはドラゴンとレディドラゴンは共闘し、ブラックジャガーを追い詰めていきます。

で、クライマックスでは、本作の一番の売りであり、カンフー映画史上にも残る香港ドラゴンVS和製ドラゴンのマラソンバトルが始まります。

この対決は実に20分以上にも渡って、色んな場所を逃げるジャガーに、追うドラゴンが、所狭しと激しいアクションを繰り広げながら、延々と続くアクションで、

89分という短い上映時間のかなりの大部分を割いたアクションですが、何度鑑賞しても飽きることが無く、

観る旅にアドレナリンMAXな大激突となっています。

これも、2人ともがしっかりとした武術アクションができる者同士だからこそ生まれる名勝負で、どちらか一方が、

見栄えと人気だけで起用されているようなキャストだと、ここまで引っ張るアクションを演じる事はまず不可能だと思われます。

この時期の、身体が動いてしょうがないぐらいにキレのあるアクションを披露できる二人が揃って、

さらにウー・スーユエンのような魅せるアクションを演出できる名監督が演出して、初めて実現できる奇跡のようなアクションとなっています。

そんな名作が、ウースー・ユエン監修で、リマスターされた綺麗な映像で、映画館で2024年7月26日からリバイバル公開されるという事で、

これは、劇場まで鑑賞しに行く価値がありそうですので、是非ご鑑賞してみて下さい!

面白いですよ!

でも、人身売買のシーンて、今でも映倫通るのでしょうか、、、。

作品情報

1974年製作 香港製作 カンフーアクション

監督・製作・脚本 ウー・スーユエン

出演 ブルース・リャン、倉田保昭、マン・ホイ、ハン・クォチョイ、ウォン・ワンシー、ディーン・セキ、ソン・ラン

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【推薦!カンフー映画】帰って来たドラゴン(神龍小虎闖江湖CALL ME DRAGON)89分」への4件のフィードバック

    1. まぁく 投稿作成者

      こんにちは、お立ち寄り頂きありがとうございます!

      返信
  1. 異邦人

    こんばんは、まぁくさん。
    「帰って来たドラゴン」のレビューを書かれていて、とても嬉しくなりました。

    この映画「帰って来たドラゴン」は、1970年代の前半においてブルース・リー主演の「燃えよドラゴン」で火が付いた、世界的なカンフー・アクション映画全盛の中で、おびただしい数の香港カンフー映画が日本で公開されましたが、この映画はそうした中でもかなり面白い作品の1本ですね。

    その名前のせいで、公開当時、ブルース・リーの弟子だとか、第二のブルース・リーなどと呼ばれていた、この映画の主演のブルース・リャンは、実は、1970年代の初めから香港映画界でスタントマンや武術指導をしていたのですが、そのあまりのカンフー技の凄さが認められて、その後、数多くのカンフー映画に主演したという経歴の持ち主なんですね。

    特に、彼の2メートルも跳ぶ驚異的なバネを生かしたハイキックや、走りながら連続して行なう足蹴りなど、とにかく彼のキレのあるスピーディーなカンフー・アクションは、当時の香港、台湾の数あるカンフー俳優の中でも、ずば抜けた身体能力で、ひと際光っていたと思います。

    この「帰って来たドラゴン」は、香港製のカンフー・アクション映画ですが、コメディ・スタイルになっていますね。

    ブルース・リャン扮するゴールデン・ドラゴンという風来坊が、旅の途中で追剥しようとした若者二人を懲らしめて子分にします。
    そして、三人はある町へ乗り込み、悪いボスの一味をやっつけ、絡んでくる二人組の小悪党も叩きのめしてしまいます。

    そして、映画の後半で、当時、東映の端役から引き抜かれて香港でカンフー俳優として人気を博していた、倉田保昭扮するブラック・ジャガーが、主人公よりカッコよく登場して来て、チベットから持ち出された大きな真珠をめぐって、女闘士のウォン・ウン・ツェー扮するミアオと三つ巴の争奪戦になっていく。

    最後は、教会の屋上で、もはや香港映画の定番ともいえる、くどすぎるくらいの延々たる決闘が展開するのですが、ここのアクションの振り付けは、身体能力の高いブルース・リャンと倉田保昭なので、かなり凝った面白さに満ち溢れていたと思います。

    返信
    1. まぁく 投稿作成者

      異邦人さん、こんにちは、コメントありがとうございます!
      本作も70年代の香港カンフー映画を代表する傑作のひとつですね!全体的に楽しい軽快な雰囲気に満ちた作品ですが、特にラストのブルース・リャンと和製ドラゴン倉田保昭さんのマラソンファイトは何度も観てもアドレナリンMAXな名勝負ですね!最近は、本作のようなアクション重視の作品も減ってしまいましたが、また復活して欲しいですね!

      返信

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